企業経営スペシャリスト ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル


ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル
ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル

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一気読み

ゴールドラッシュ=濡れ手に粟、という貧弱なイメージしか持ち合わせていなかったのでこの本を読んで目からウロコ状態でした。
金の発見は重要な要素であるけどそれに付随するビジネスを思いついたところに先見の明があったと考察する著者は鋭いですね。

これをテレビでやったらProject Xみたくセンチメンタルになっちゃうんでしょうけどひたすら成功の要因を冷静に分析する姿勢が知的好奇心を満足させてくれます。
日本に必要なのは「新しいビジネスモデルを作り出す新しい発想」

アメリカのゴールドラッシュのとき本当に成功した人は金を掘らなかった、金を掘る人へ道具・食事・住まい・銀行・通信・交通などのサービスを提供した人が成功した。そのうちの一人「リーランド・スタンフォード」は鉄道王と呼ばれ富を浪費するのではなく一人息子の死を契機に「スタンフォード大学」を設立した。この大学があった為に現在のアメリカの「IT革命」と呼ばれる第二のゴールドラッシュが起きた。グーグル、ヤフー、ネットスケープ、シスコシステムズ、サン・マイクロシステムズなどのベンチャーキャピタルが生まれた。これらの企業はインターネットを利用する人々へのサービスを提供して成功したいう点でかつてのゴールドラッシュの時と同じことが言える。歴史は繰り返すのだ。人と同じ事をしても成功はおぼつかない。デイトレード、FX取引も同じだ。一部の人は儲かるかもしれないがほとんどの人は損をするか思ったほどには儲からない。取引する人への新しいサービスを提供した人が成功するのだ。大手企業がすでにやっているサービスを真似てもダメ、誰も考えていないようなサービスが必要だ、スピードが大切である、真似されてもすぐ引き離せるような独自の技術力も必要だ。中国ブームで進出企業は多いがいまさら中国に行っても儲からない、それらの人々へのサービスを提供する方が儲かる確率は高い。日本政府は様々な政策を打ち出しているが入れ物や組織を作って補助金を出しただけではうまくいかない。日本に必要なのは「新しいビジネスモデルを作り出す新しい発想」である。

アメリカ西海岸の物語から日本経済への示唆まで

アメリカのゴールドラッシュが意味することを、19世紀と20世紀末の2つの
ゴールドラッシュを通じて説き明かしていきます。
・カリフォルニア州(別名 黄金の州)がどのようにして繁栄するようになったのか?
・そこから生まれた金持ちがなぜ大学(スタンフォード)を作ったのか?
・大学院生はグーグルとヤフーをどのように起業し、なぜ成功したのか?
等々のテーマをからめ、読み物としてもうまく構成しながら、
最後には日本経済の未来(現在にも?)に対して重要な示唆を
投げかけています。

特に私が面白かったのは、
・成功者は「金を掘る人を掘った」
・スタンフォード大学がなければ今のITはなかった
・検索を制するものはインターネットを制す
というエピソードです。
興味ある方は内容を是非本の中で確認してください。

野口氏の著書はかなり読んでいますが、中でも快心の一作だと思います。

ゴールドラッシュからグーグルへ

↑すごくはしょると、こういうことなんでしょうね。

最近新聞を読むと、毎日のようにグーグルに関する記事(直近ではユーチューブ買収)が出てますが、何故そのようなIT企業が米国(かつシリコンバレー)では出現するのか。そして、日本には出現しないのか。いつもおなじみの、厳しい野口先生の一刀両断が延々と続きます。

シスコやグーグルの黎明期(?)についてもわかりやすく説明があり、かえってその手の専門本よりは理解がしやすいと思います。

ゴールドラッシュで成功したのは「金を掘る人を掘った」人たちであると言う現実は、心して聞かないといけないですね。
日本人の僕たちにとって、とても刺激になると思います。

49ers時代のゴールドラッシュの19世紀の西海岸の錬金術、そして、Sun Micro/CISCOにはじまりGoogle・Yahooで絶頂となったIT時代の21世紀の西海岸ゴールドラッシュ、その二つの異質性・同質性、そして、その100年をつなぐスタンフォード大学の役割について話してあります。



新潮社
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